鼻水が止まらない。ティッシュが手放せず、会議中も気になる。熱はないし、かぜという感じでもない——それでも何日も続いている。

この症状で最初にやるべきなのは、原因を考えることではありません。かんだティッシュを見ることです。

色と粘り——この2つで、原因は大きく2つに分かれます。そしてその分かれ方で、効く薬がまったく違います。「薬を飲んでいるのに止まらない」という方の一定数は、ここがずれています。

色と粘りを見てください

A:透明でサラサラB:黄色〜緑でネバネバ
何が起きているか粘膜が刺激されて、水分が出ている免疫細胞が集まって戦っている
考えられるものアレルギー性鼻炎・寒暖差・かぜの初期かぜの経過中〜治りかけ・副鼻腔炎
効きやすい薬抗ヒスタミン薬がよく効く抗ヒスタミン薬は効きにくい。粘りを切る薬が向く
伴う症状くしゃみ・目のかゆみ・鼻づまりのどに流れる感じ・顔の重さ・においの低下
出るきっかけ朝・寒い場所に入ったとき・掃除のときかぜをひいて数日たってから

途中で色が変わることもあります。かぜをひくと、最初はAで、3〜5日目からBに変わる——これはごく普通の経過です。

先に、いちばん広まっている誤解を1つ外します。
「黄色い鼻水が出た=細菌に感染した=抗菌薬が必要」ではありません。
色がつくのは、集まってきた免疫細胞が持っている酵素の色です。ウイルスによるふつうのかぜでも、治りかけには黄色や緑になります。
色だけでは、細菌かウイルスかを区別できません。「黄色くなったから病院で抗生物質をもらおう」という判断は、多くの場合、必要のない薬を飲むことになります。では何で判断するのかは、この記事の中ほどで具体的にお伝えします。
鼻水は、健康な人でも1日に1リットル以上つくられています。ふだんは無意識にのどへ流れて飲み込まれているので、気づきません。
つまり「鼻水が出る」こと自体は異常ではなく、量が増えたか、粘りが変わって流れにくくなったか、どちらかだということです。ゼロにすることを目標にしないでください。

かぜかアレルギーか——鼻水以外で分かります

どちらも透明でサラサラした鼻水から始まるため、鼻水だけでは区別がつきません。周りの症状を見ると、はっきり分かれます。

かぜアレルギー
始まり方1〜2日かけて、だんだんある場面で急に。数分で始まる
目のかゆみないあることが多い。これが最も分かりやすい
のどの痛み・だるさ伴うない(のどのかゆみはあることも)
熱出ることがある出ない
くしゃみ数回連続して何回も出る
経過1週間ほどで、色が変わりながら終わる環境が変わらないかぎり続く

いちばん確実なのは、2行目の目のかゆみです。かぜのウイルスは目のかゆみを起こしません。鼻水と一緒に目がかゆいなら、ほぼアレルギーと考えてよいくらいの手がかりです。

次に役立つのがくしゃみの出方です。アレルギーでは3回、4回と連続して出ます。かぜで1回に何度も続けて出ることは、あまりありません。

両方が同時に起きていることもあります。もともとアレルギー性鼻炎がある方がかぜをひくと、症状が強く出て長引きます。「毎年つらい時期に、さらにかぜをひいた」という状態です。
この場合、アレルギーの薬を続けながらかぜの経過を見ることになります。かぜだからとアレルギーの薬をやめると、かえって長引くことがあります。自己判断で中断しないでください。

Aだったとき——アレルギーと、寒暖差

透明でサラサラした鼻水が続く場合、多いのは次の3つです。

原因見分ける手がかり
通年性アレルギー性鼻炎朝起きた直後がひどい。掃除や布団を動かすと悪化。一年中ある
季節性アレルギー性鼻炎毎年ほぼ同じ時期。外出で悪化し、室内で軽くなる
寒暖差による鼻炎温度差そのものが引き金。アレルギー検査は陰性
かぜの初期のどの違和感やだるさが同時に始まった。数日で色が変わる
食事のとき熱いもの・辛いものを食べると出る。食べ終わればおさまる

寒暖差で出る鼻水は、アレルギーではありません

3行目について詳しく書きます。アレルギー検査を受けたのに何も陽性にならず、それでも鼻水が止まらない——という方がいます。

これは血管運動性鼻炎と呼ばれる状態です。鼻の粘膜の血管をコントロールしている神経が、温度差などの刺激に過敏に反応しているもので、アレルギーとは仕組みが違います。

典型的な場面はこうです。

  • 寒い外から暖かい室内に入った直後に、ドッと出る
  • 朝、布団から出た瞬間に始まる
  • 冷房の効いた部屋から出たとき
  • ラーメンや鍋を食べていると出てくる
  • 飲酒中・飲酒後に出やすい

「寒暖差アレルギー」と呼ばれることが多いのですが、正確にはアレルギーではありません。だからアレルギー検査をしても何も出ませんし、「原因が分からない」と言われて終わってしまうことがあります。

対処は、温度差そのものを減らすことです。
・マスクをする——吸う空気の温度と湿度を上げる、いちばん手軽な方法です
・首元を温める——外に出る前にマフラーやネックウォーマーを
・屋内外の温度差を小さくする——暖房を効かせすぎない
・玄関でワンクッション置く——急に暖かい部屋へ入らない
薬では、水のような鼻水を抑える点鼻薬が選択肢になります。「アレルギーではないので薬はない」ということはありません。受診時には「温度差で出ます。検査は陰性でした」と伝えてください。

そして薬について、1つ知っておくと役に立つことがあります。抗ヒスタミン薬は、水のような鼻水とくしゃみにはよく効きます。Aのタイプなら、市販薬でも手応えがあるはずです。

一方で鼻づまりのほうには効きにくいという性質があります。「鼻水は止まったのに、詰まりだけ残る」のはこのためで、薬が弱いのではなく守備範囲の問題です(鼻づまりの見分け方)。

自宅のソファでマグカップを手に、かぜの回復期を過ごしている50代の男性。手前にティッシュ箱

Bだったとき——色では抗菌薬の要否は決まりません

黄色や緑のネバネバした鼻水が出ると、多くの方が「膿が出ている、抗生物質が必要だ」と考えます。ここを正確に整理します。

鼻水に色がつくのは、感染と戦うために集まってきた免疫細胞(白血球の一種)が持っている酵素の色です。この酵素は緑色をしていて、細胞が多く集まるほど濃く見えます。

つまり色は「体が戦っている」ことは示しますが、「相手が細菌かウイルスか」は示しません。ふつうのかぜでも、経過の途中や治りかけには黄色〜緑になります。むしろ「治りかけのサイン」であることのほうが多いくらいです。

よくある誤解実際のところ
黄色い=細菌感染ウイルス性のかぜでも黄色くなる
緑色=重症色の濃さと重さは比例しない
色がついたら抗生物質色だけでは判断材料にならない
透明なら軽いアレルギーで何か月も続くこともある

では、何で判断するのか

細菌による副鼻腔炎を疑うのは、色ではなく「経過」です。目安は次の3つです。

次のどれかに当てはまるなら、受診して相談する価値があります。
①10日以上たっても、まったく良くなる気配がない
②いったん良くなりかけたのに、また悪化した(山が2つある経過)
③強い症状が3日以上続く——高い熱+色のついた鼻水+顔の痛みが揃っている

とくに②が重要な手がかりです。ウイルス性のかぜは、良くなったり悪くなったりを繰り返さず、基本的に一方向に回復していきます。「良くなったのにぶり返した」は、途中で別のことが起きた可能性を示します。

逆に、色がついていても次の場合は待ってよいと考えられます。

  • 日に日に量が減っている
  • 熱がない、または下がってきている
  • だるさが軽くなってきた
  • 始まってからまだ1週間以内

この場合、色は「終わりに近づいているサイン」です。

片側だけ色がついているとき

1つだけ、別扱いにしたい状況があります。片方の鼻からだけ、色のついた鼻水が続くという場合です。

かぜやアレルギーは、基本的に両側に起こります。鼻の粘膜は左右つながった環境にあるからです。だから「片側だけ」というのは、その側だけに何かがある可能性を示します。

考えられるもの手がかり
片側の副鼻腔炎その側の頬や目の奥が重い・歯が浮くような感じ
歯が原因の副鼻腔炎上の奥歯の治療歴がある。においが強い
真菌によるもの長く続く。においが強い
鼻茸(ポリープ)においが分かりにくい、詰まりも伴う
まれに腫瘍血が混じる・顔のしびれ・数か月続く

2行目の歯が原因の副鼻腔炎は、意外に知られていません。上の奥歯の根は、副鼻腔と非常に近い位置にあります。そのため歯の炎症がそのまま副鼻腔へ及ぶことがあり、この場合、鼻の治療だけでは終わりません。歯の治療歴があって片側だけ症状があるなら、受診時に伝えてください。

片側だけで、しかも次のどれかがあるなら、早めに耳鼻咽喉科へ。
・血が混じる/・顔の頬や目のまわりがしびれる、痛む/・数か月続いている/・においが分からなくなった
大半は副鼻腔炎や鼻茸ですが、鼻の中は細いカメラで数分見れば分かります。「片側だけがずっと」という組み合わせのときだけは、確認しておく価値があります。

止める方法——効くものと、効かないもの

「鼻水を止める方法」を探している方が多いので、実際に効くものと、期待しすぎないほうがよいものを分けます。

Aタイプ(透明・サラサラ)Bタイプ(色つき・ネバネバ)
抗ヒスタミン薬よく効く。第一選択効きにくい
粘りを切る薬あまり意味がない向いている。出しやすくなる
ステロイド点鼻薬アレルギーが背景なら有効炎症が強ければ併用も
マスク温度と湿度を上げる。寒暖差にはとくに有効効果は限定的
温める首元・鼻のまわりを温めると楽になることがある粘りがやわらぐ
水分をとる—粘りが下がって流れやすくなる

いちばん多い失敗は、Bのタイプに抗ヒスタミン薬を飲み続けることです。「かぜ薬を飲んでいるのに鼻水が止まらない」——市販のかぜ薬には抗ヒスタミン成分が入っていることが多く、色のついた鼻水には守備範囲が合っていません。

むしろ、抗ヒスタミン薬には鼻水の粘りを強める方向の作用があり、Bのタイプではかえって出しにくくなることがあります。

やってはいけないことが1つあります。鼻をすすらないでください。
鼻をすすると、鼻の奥の分泌物が耳へつながる管のほうへ押し込まれます。これを繰り返すと、中耳に液がたまる状態(滲出性中耳炎)につながることがあります。
とくに子どものころから鼻をすする癖がある方は要注意です。すするのではなく、片方ずつ、そっとかむ。両方を一度に強くかむと、圧が耳へ抜けます(耳が詰まった感じ)。

「即効性のある方法」についても触れておきます。温かい蒸気を吸う、首を温める、マスクをする——これらは数分で楽になることがあります。ただしいずれも一時的です。原因に届いているわけではないので、その場をしのぐ手段として使ってください。

何週間続いていますか

色と粘りのほかに、期間も判断材料になります。

期間考えること
〜1週間かぜの経過として自然。様子を見てよい
10日以上、改善なし細菌性の副鼻腔炎を考える段階。受診の目安
3週間以上アレルギー・寒暖差・慢性副鼻腔炎。原因を確かめる価値がある
3か月以上慢性。放置すると鼻茸ができたり、においが落ちることがある
毎年同じ時期だけ季節性アレルギー。始まる前から薬を使う手がある

最後の行は実用的です。季節性のアレルギーなら、症状が出てから飲み始めるより、始まる少し前から使うほうが、シーズン全体を通して軽く済みます。毎年同じ時期につらくなっている方は、次のシーズンの前に相談してみてください。

そして3か月以上続いている方へ。長く続いていること自体が緊急を意味するわけではありませんが、慢性の炎症が続くと、鼻の中にポリープができたり、においが分かりにくくなったりすることがあります。「もう慣れた」で済ませず、一度は状態を見てもらう価値があります。

飲食店で熱い麺類を食べながら、ナプキンに手を伸ばしている50代の男性

この年代で、見落とされやすい2つ

最後に、40〜50代で確認しておくと役に立つものを挙げます。

内容
①飲んでいる薬の影響血管を広げる作用のある薬(一部の降圧薬など)で、鼻づまりや鼻水が出ることがある
②食事のときだけ出る熱いもの・辛いものを食べると水のような鼻水が出る。年齢とともに増える

①は、本人も医師も結びつけにくいものです。「血圧の薬を飲み始めた時期と、鼻水が出るようになった時期が近い」——そんな心当たりがあれば、受診時にお薬手帳を見せてください。薬を勝手にやめてはいけませんが、種類を変えることで解決する場合があります。

②は病気ではありません。食事の刺激で神経が反応して鼻水が出るもので、食べ終わればおさまります。ラーメンを食べるたびにティッシュが必要という方は、これに当てはまります。気になる場合は、食事前に使う点鼻薬という選択肢があります。

何科に行くか

耳鼻咽喉科です。鼻の中を直接見て、副鼻腔の状態まで確認できるのはここです。

状況受診先
迷ったら/10日以上続く/片側だけ耳鼻咽喉科
かぜの症状が全身にある(熱・のど・だるさ)内科でも構わない
上の奥歯の治療歴があり、片側だけ症状がある耳鼻咽喉科(歯科との連携が必要になることがある)
毎年同じ時期につらい耳鼻咽喉科(シーズン前の相談が有効)

検査は鼻から細いカメラを入れて中を見るのが中心で、数分で終わります。副鼻腔の状態を詳しく見る必要があればCTを、アレルギーが疑われれば血液検査を追加することがあります。費用は3割負担で初診+内視鏡で3,000〜5,000円程度です。

受診時に伝えると診察が速くなる5つ:
①色と粘り(透明でサラサラか、色つきでネバネバか)/②いつから、良くなったり悪くなったりしているか/③片側か両側か/④出やすい場面(朝・寒暖差・食事・掃除)/⑤飲んでいる薬すべて
②の「いったん良くなってから悪化した」は、それだけで判断が変わる情報です。忘れずに伝えてください。

よくある質問(FAQ)

Q 黄色い鼻水が出ています。抗生物質をもらったほうがよいですか?

A.色だけでは判断できません。鼻水に色がつくのは、集まってきた免疫細胞が持つ酵素の色であって、ウイルスによるふつうのかぜでも黄色や緑になります。むしろ治りかけのサインであることが多いくらいです。
判断材料は色ではなく経過です。①10日以上たっても改善しない/②いったん良くなってから悪化した/③高熱と顔の痛みが3日以上続く——このどれかがあれば相談する価値があります。
逆に量が日に日に減っていて、熱もないなら、色がついていても待ってよい段階です。
不要な抗菌薬は、効かないだけでなく、おなかの調子を崩したり、将来薬が効きにくくなる原因にもなります。「色がついたから」だけを理由に求めないほうが、結果的に自分のためになります。

Q アレルギー検査は陰性なのに、寒い日だけ鼻水が止まりません。

A.血管運動性鼻炎という状態が考えられます。「寒暖差アレルギー」と呼ばれることが多いのですが、正確にはアレルギーではありません。鼻の粘膜の血管を調節している神経が、温度差に過敏に反応しているものです。
だからアレルギー検査は陰性になります。「検査で何も出なかった=原因不明」ではなく、アレルギーではないことが分かったということです。
対処は温度差を減らすこと——マスク、首元を温める、屋内外の温度差を小さくする。マスクは吸う空気の温度と湿度を上げるので、この状態にはとくに効きます。
薬もあります。水のような鼻水を抑える点鼻薬が選択肢です。受診時に「温度差で出ます。アレルギー検査は陰性でした」と伝えてください。

Q 市販のかぜ薬を飲んでいるのに、鼻水が止まりません。

A.薬の守備範囲と、鼻水のタイプが合っていない可能性があります。
市販のかぜ薬の多くには抗ヒスタミン成分が入っています。これは透明でサラサラした鼻水にはよく効きますが、色のついたネバネバした鼻水には効きにくいという性質があります。
それどころか、抗ヒスタミン薬には鼻水の粘りを強める方向の作用があり、ネバネバのタイプではかえって出しにくくなることがあります。
色つきでネバネバなら、粘りを切って出しやすくする薬のほうが向いています。市販でも選べますが、10日以上続いているなら受診したほうが早く終わります。
あわせて水分をしっかりとってください。粘りが下がって流れやすくなります。

Q 鼻をすするのはよくないと聞きました。本当ですか?

A.本当です。すすらず、かんでください。
鼻をすすると、鼻の奥にたまった分泌物が、耳へつながる管のほうへ押し込まれます。これを繰り返すと、中耳に液がたまる状態につながることがあります。痛みがないため気づかれにくく、「なんとなく耳が詰まる」という形で現れます。
ただしかみ方にも条件があります。片方ずつ、口を軽く開けて、そっと。両方の鼻を一度に強くかむと、今度は圧が耳へ抜けて、これも耳を痛めます。
職場などですすってしまいがちな方は、こまめに席を立ってかむほうが、結果的に耳のためになります。

Q 片方の鼻からだけ、においのする鼻水が出ます。

A.片側だけというのが手がかりです。受診をおすすめします。かぜやアレルギーは基本的に両側に起こるので、片側だけなら、その側だけに何かがある可能性を考えます。
大人でまず考えるのは片側の副鼻腔炎で、なかでも見落とされやすいのが歯が原因のものです。上の奥歯の根は副鼻腔とごく近い位置にあり、歯の炎症がそのまま副鼻腔へ及ぶことがあります。においが強いのはこのタイプの特徴でもあります。
上の奥歯の治療を受けたことがあるなら、必ず受診時に伝えてください。鼻の治療だけでは終わらないことがあるからです。
また、血が混じる・顔がしびれる・数か月続いている場合は、鼻の中を早めに見てもらってください。細いカメラで数分です。

Q 毎年、季節の変わり目に必ず鼻水が出ます。予防できますか?

A.できます。ただし「始まってから」ではなく「始まる前から」がコツです。
季節性のアレルギーなら、症状が出てから飲み始めるより、例年つらくなる時期の少し前から薬を使うほうが、シーズン全体を通して軽く済みます。粘膜の炎症が本格化する前に抑えるためです。
毎年同じ時期に決まってつらいなら、そのシーズンが来る前に耳鼻咽喉科で相談してください。「毎年◯月から◯月がつらいです」と伝えれば、開始時期を含めて組み立ててもらえます。
一方、季節の変わり目の「温度差」で出ているなら、対処が変わります。アレルギーではないので、マスク・首元を温める・屋内外の温度差を小さくするほうが効きます。
見分けは目のかゆみです。目がかゆければアレルギー、かゆくなければ温度差を疑ってください。

まとめ:ティッシュを見れば、半分は分かります

鼻水が止まらないとき、原因を考える前にやることがあります。かんだティッシュの、色と粘りを見ることです。

  • 透明でサラサラ:アレルギー・寒暖差・かぜの初期。抗ヒスタミン薬がよく効く
  • 色がついてネバネバ:免疫細胞が集まっている状態。抗ヒスタミン薬は効きにくく、粘りを切る薬が向く
  • 黄色い=抗菌薬が必要、ではない:ウイルスのかぜでも色はつく。判断材料は色ではなく経過(10日以上/いったん良くなって悪化/高熱と顔の痛み)
  • 片側だけ色つきは別扱い:かぜやアレルギーは両側に出る。上の奥歯の治療歴があるなら必ず伝える
  • すすらず、片方ずつそっとかむ:すすると耳へ押し込まれ、中耳に液がたまることがある

「市販のかぜ薬を飲んでいるのに止まらない」という方に、いちばんお伝えしたいのはここです。薬が弱いのではなく、守備範囲が合っていない可能性があります。市販のかぜ薬に多く入っている抗ヒスタミン成分は、ネバネバした鼻水には効きにくく、かえって出しにくくすることさえあります。

そして、寒暖差で出る方へ。アレルギー検査が陰性でも、原因不明ではありません。温度差に神経が反応しているだけで、名前もあり、対処も薬もあります。マスク1枚から始められます。